生物学およびバイオメディカルアプリケーションのための3D微細造形
バイオプリンティングの次なるステージへ
最大25cm²の面積に、サブミクロン・フィーチャ・サイズでの高性能3Dバイオプリンティングを実現します。
基板の豊富な選択肢
ラボのワークフローに適合する滅菌済み細胞培養ディッシュや顕微鏡用スライドをお使い頂けます。
バイオマテリアルとバイオインク
プリント材料は、生体適合性材料、バイオマテリアル、バイオインクから選択が可能です。カスタム・マテリアルのご使用も可能です。
世界最高精度の
3Dバイオ・プリンター
Quantum X bioは、最高の解像度を持ち、高性能で汎用性の高いバイオ・プリンターです。2光子重合法(2PP)を採用しており、卓越したエンジニアリングに裏打ちされたこの独自の技術は、生物学者の目を通してカスタマイズされ、再構築されたものです。
このバイオ・プリンターは、正確な温度制御、無菌環境、機能化バイオマテリアルなどの必須機能を備えており、バイオプリンティングを新しいレベルまで引き出し、組織工学、細胞生物学、あらゆる種類の生物医学アプリケーションなど、主要なアプリケーションにおけるイノベーションを効果的に加速させます。Quantum X bioは、このようにバイオコンバージェンスの力を象徴しています。
高度なバイオメディカルアプリケーション
あらゆる3Dデザインを比類のない精度とスピードで造形し、高速デザイン反復サイクルにより研究を最適化し、幅広いバイオマテリアル、バイオインク、生体適合性樹脂の恩恵を受けることができます。ネット状で複雑な3D構造も、タッチスクリーンをタッピングすることによって、直感的かつ高精度にマイクロ流体チャネルやウェルに配置することができます。
これにより、Quantum X bioは、組織工学のための高度な微小環境、細胞研究のためのカスタム・スキャフォールド、その他の精度、速度、材料の多様性、無菌性が重要となる多くの革新的なバイオメディカルアプリケーションの作成に最適なツールになります。
バイオプリンティングライブラリとデータ・ドリブン・ワークフロー
Quantum X bio は、Nanoscribeの UX 最適化されたソフトウェアと、実績のある STL モデルを含むバイオプリンティングライブラリに強化されています。造形中のセンサーとビデオのデータ・モニタリングと組み合わせることで、ご想像の通り、造形を成功させることが簡単になります。プリントジョブのアップロード、開始、モニタリングは、本体のタッチスクリーンから直接、またはお使いのPCからリモートで行うことができます。
マイクロスケールでのバイオプリンティングの探求
Quantum X bioは、生物学的および生物医学的アプリケーションの全範囲を探求するためのポールポジションを提供します。無菌で温度制御された基板ホルダー、無菌アクセサリー、バイオマテリアル、バイオインクの恩恵をご利用いただけ、また多くのカスタム材料にも対応しています。Quantum X bioがあれば、ライブセルプリンティングを探求する準備が整います。
技術的特徴の要約
- 最高の精度と高い設計自由度を備えたラピッドプロトタイピングを、わかりやすいワークフローで実現
- 細胞に優しい波長:780nm
- 多くの種類の基板に対応する、業界で実績のあるプラットフォーム
- フィルターによるエアフローで無菌化
- 温度調節可能な基板ホルダー
- 無菌のバイオマテリアルやバイオインクなど、一般的なものから特殊用途向けまでの多彩なプリンティング材料
- バイオプリンティングSTLライブラリ
技術・スケール範囲
- 2PPベースの3Dプリンティング
- 驚異的なスピードで正確に表面パターニング可能な2光子グレイスケール・リソグラフィ(2GL®)機能装備
- ナノスケール・プリンティング ― 空間全方向において最小100 nmに至る細胞以下のフィーチャ・サイズ・コントロール
- マイクロスケール・プリンティング ― ティピカルなオブジェクト寸法50~700 µm
- メゾスケール・プリンティング ― 最大寸法50mm
Quantum X bio の性能詳細
- カスタムのバイオインクを使用したライブセルプリンティングの研究に対応可能
- フィルター付きエアフロー、滅菌済み消耗品、オートクレーブ可能なパーツによる無菌環境でのプリンティング
- カスタム・マテリアルにも対応可能なオープンプラットフォーム
- 細胞培養ディッシュや顕微鏡スライド上への造形でワークフローの互換性を確保
- タッチスクリーンとリモートコントロールによる高い操作性
- 超高速ヴォクセル(Voxel)変調速度による高速3D微細造形
- 造形中のセンサーとビデオデータの収集
- バイオプリンティングSTLライブラリによるクイックスタートとインスピレーション
- マルチユーザー施設に最適:幅広い用途に対応するモジュール式システム
バイオメディカルアプリケーションの研究に最適な設計
- 細胞スキャフォールド
- 皮膚/組織モデル
- スマート/生体材料
- マイクロ流体
- マイクロニードルアレイ
- ドラッグデリバリーベクター
- マイクロ/ソフト・ロボティクス
- 血管モデル
- 細胞力学・細胞移動に最適なトポロジー
- バイオセンサ
- サブミクロンパターニング
ベンチマークスコア
フィーチャ・サイズ・コントロール1 | 最小 100 nm |
形状精度 | 最小 ≤ 200 nm |
プリントフィールド径 | 25 mm をレンズ倍率で割った値 |
最大スキャン速度2 | 6.25 m/s をレンズ倍率で割った値 |
ライブセルプリンティングにおける細胞生存率3 | > 90 % (造形後1時間) > 85 % (造形後4時間) |
システムの一般特性
プリント技術 | 2光子重合(2PP)によるレイヤごとの3Dプリンティング |
基板 | 顕微鏡用スライド (3” x 1” / 76 x 26 mm2) |
光硬化性樹脂 | Advanced BioMatrix製ハイドロゲル |
最大プリントエリア | 50 x 50 mm² |
達成可能な値は光硬化性樹脂やストラクチャ形状によって異なります。
1 空間全方向において100 nmのフィーチャ・サイズ制御が可能
2 倍率10倍の場合:625mm/s
3 いくつかの独自実験で実証された生死判定に基づく細胞生存率
ソフトウェアとデータによるサポートで
Quantum X bioのプリントジョブを実行
ライフサイエンスのアプリケーションで実績のある3Dバイオプリンティングソフトウェア
あなたの3Dデザインから、最終的に3Dプリントされたストラクチャに具現化できるでしょう?Nanoscribeのソフトウェアソリューションは、プリントの成功を容易にします。プリントジョブの生成、アップロード、プリント、モニタリングを、デバイスのタッチスクリーンから直接、またはPCからのリモート操作で行うことができます。
DeScribeXで3Dプリントジョブを生成: この3Dプリントジョブ開発ソフトウェアは、フィールドで実績のある2PPソフトウェア DeScribeをベースにしており、3D CADモデルのインポートからプリントジョブのアップロードまで、わずか数ステップで行うことができます。
CELLINK社 STL バイオプリンティングライブラリでプリントジョブを簡単に実行: 実績あるSTLモデルの包括的なライブラリをダウンロードして、お持ちのニーズに合わせてご利用いただけます。これによりプリントジョブを簡単に成功させます。
タッチスクリーンでプリントジョブを開始 : Quantum X bioの直感的なタッチスクリーンメニューで、簡単にプリンティングを完遂できます。また、ハードウェア情報、システムステータス、プリンティングの進行状況などの重要なデータも確認できます。さらに、3台のカメラによるプリンティングプロセスのライブビューにより、いつでも視覚的に制御できます。
nanoConnectXでリモート接続: リモートアクセスソフトウェアnanoConnectXを使用して、オフィスからプリントジョブを開始およびモニタできます。これにより生産環境やマルチユーザー使用にも好適です。
ソフトウェアについて
DeScribeXは、3Dプリントを個々に作成するための、プリントジョブ開発ソフトウェアです。内蔵のインポートウィザードにより、広く使用されている3D CAD形式である STLファイルをロードできます。プレインストールされたソフトウェア・プリントパラメータプリセットにより、ほんの数ステップでプリントを開始できます。エクスポート機能で、QuantumX bioへプリントジョブをリモートで簡単に転送できます。
主な機能 | 特長 |
3D CADモデル・インポートウィザード | 直感的なワークフローで、標準STLファイルから最適なプリントジョブファイルを生成 |
プリントパラメータプリセット | すぐに最適なプリンティングを実行できるプリセットパラメータ |
アダプティブスライシング | 表面形状の微調整&形状精度の向上を実現 |
パラメータスイープ | 新しい材料や用途にもプリンティングパラメータを簡単に最適化 |
統合開発環境(IDE) | 熟練者ならプリントファイル(GWL)を生成・修正して高度なプリンティングタスクにカスタマイズ可能 |
3Dプレビュー&プリンティングシミュレーション | 見たままに成形!DeScribeX がプリント時間、スキャン速度、レーザー出力などのパラメータを表示し、プリンティングプロセス全体を詳細にシミュレートします |
.nanoファイル | データ交換や単一ファイルでの正常なプリンティングに必要なすべての情報を含む、便利なコンテナファイル形式 |
CELLINK社とNanoscribeが共同でご提供する包括的なSTLライブラリをご活用ください。私たちのデータベースからお持ちのニーズに合わせてデザインを選択およびダウンロードするだけで、時間のかかるCAD設計の作成が必要ありません。提供されるデザインは、お客様が実際に行っているアプリケーションからヒントを得ています。拡張性のあるデザインで、Quantum X bioだけでなく、CELLINK社のLumen X+などの他のバイオプリンターにも使用できます。これはプリンティングを成功させるための近道です。
Quantum Xbioシステムの制御およびモニタは、タッチパネル式フロントパネルとグラフィカルユーザーインターフェイス(GUI)で行います。これらにより、プリントプロジェクトを選択し、基板をセットするだけのわずか数ステップで、プリンティングを実行できます。
主な機能 | 特長 |
3台のライブカメラ | 3つの視点からプリティングプロセスをオンラインでモニター、常にプリントジョブの最新のステータスを確認可能 |
XYZ軸ステージコントロール | ステージを移動して、基板上の任意の位置に、プリント領域を指定可能 |
ユーザフレンドリーなプリントセットアップ | 樹脂と基板を選択し、ワンクリックでプリントジョブを開始 |
プロジェクトリスト | プリントジョブの全履歴を追跡 |
自動インタフェースファインダ | サブミクロン精度で基板の界面を特定 |
nanoConnectXは、QuantumX システムためのリモートアクセス・ソフトウェアです。 タッチスクリーンの全ての機能と表示を、オンライン接続しているPC上で利用できます。
主な機能 | 特長 |
システムへのリモートアクセス | どこからでもQuantum X bioへお持ちのPCを接続可能 |
タッチスクリーンの全機能を利用可能 | どこからでもプリントジョブを作成・制御・モニタ可能 |
プリントジョブとレポートのアップロード&ダウンロード | プリンティング関連ファイルへお持ちのPCから直接アクセス可能 |
バイオプリンティングやバイオマテリアルプリンティングはどのようになされるのか…
ご覧ください
細胞培養実験を最適に行うには?
細胞培養や細胞播種のアプリケーションでは、まずハイドロゲルやNanoscribeの生体適合性IPフォトレジストなどの材料を用いて微細構造を造形します。造形後、構造体は洗浄され、細胞が構造体に播種されます。通常、基板は、時間の経過とともに細胞の挙動をモニターするためにインキュベーター内に保管されます。
細胞播種は、2PP微細造形と細胞研究を結びつける最も一般的な技術です。サイトのプレミアムセクションにある発刊物データベースでは、Nanoscribeのテクノロジーを用いて実施された研究プロジェクトのインスピレーションを見つけることができます。
細胞播種の応用例として、IP-Sで直径100μmのマイクロウェルを造形し、その中にNIH 3T3線維芽細胞を播種しました。下の画像は、マイクロウェル内の染色細胞の垂直画像スタックをアニメーションで示したものです。
ライブ・セル・プリンティングを極めるにはどうすればよいのでしょう?
ライブセルプリンティングとは、生細胞を樹脂の中に入れて造形することーおよび造形に耐えられるようにすることです。細胞は通常、処理中、プリンター内に存在する間ストレスを受けるため、これは大きな挑戦です。Nanoscribeは、この困難な課題をサポートするため、いくつかの機能を実装しています。
- 温度調節可能な基板ホルダー
- パーツはオートクレーブ可能およびエタノールで洗浄可能
- 細胞に優しいレーザー波長(780nm)
- プリントジョブを短くするための高速な造形速度
- Quantum X bioは、カスタム樹脂にも対応可能
多くのセンシティブなアプリケーションのために、HEPAフィルター付きチャンバーエアフローをご用意しています。他のバイオプリンティング技術でも生細胞の造形は行われていますが、2PP技術と組み合わせたレポートはまだ比較的少ないです。Quantum X bioと一緒に探求する準備をしましょう!
以下の構造体は、NIH 3T3線維芽細胞を含んだゼラチンメタクリレートベースのバイオレジンから造形されたものです。この一連の画像は、細胞が生きており、造形構造物に実際に埋め込まれていることを示しています。
Quantum X bioはどのような材料に対応していますか?
生体適合性の高い材料を幅広く使用することができます。
- Nanoscribe IPフォトレジスト
例:IP-Dip、IP-S、IP-Q、IP-PDMS、IP-Visio - Nanoscribe GP-Silica
溶融石英ガラス造形 - Nanoscribeのハイドロゲル&バイオマテリアル
例:Xpect Inx フォトレジスト N100シリーズ - BICO ハイドロゲル&バイオマテリアル
例:PEGDA BioInk 500(CELLINK)、PhotoDextran、PhotoGel(Advanced BioMatrix) - 他のハイドロゲル&バイオマテリアル
例:ヒアルロン酸、PEGDA系ハイドロゲル、GelMA系ハイドロゲル、ハイドロゲルミクスチャー
注:Quantum X bioは、オープンなマテリアル・システムとして設計されており、お客様の用途に合わせたカスタム材料や他社製材料を使用することができます。
Quantum X bioは、他の微細加工技術と比較して、どれくらい優れていますか?
当社のホワイトペーパーでは、さまざまな高精細3D造形技術の性能についてより深い洞察を提供します。このホワイトペーパーは、当社ウェブサイトのプレミアムセクションでご覧いただけます。ログインまたは無料登録してください。
プリント速度の尺度とは、1秒間に造形されるヴォクセル(Voxel)数のであり、デジタル情報がどのように硬化剤へと変換されるかを示します。Quantum X bioは、毎秒100万ヴォクセルの超高速造形を実現しています。
ここに示すプロットは、2光子重合法(2PP)と一般的な積層造形技術を、造形速度と形状サイズの観点から比較したものである。2PPの絶対体積プリンティング速度で測定すると、順次処理過程は他の技術よりも速度が劣って見えます。しかしこの技術は、解像する微細なヴォクセルサイズと比較して、高いヴォクセル造形速度を特徴としています。
Quantum X bioを実稼働環境やマルチユーザー施設に統合するのがとても容易なのはなぜですか?
高度なオートフォーカスシステムが、あらゆる基板のインタフェースを確実に検出し、最高の精度と再現性のある造形結果をもたらします。また3台のライブビューカメラにより、容易にプロセスを制御・監視できます。自動ディスペンサは、基板上に適量のフォトレジストを塗布するための作業負荷を軽減し、遠隔操作を可能にします。ハードウェア構成の切り替えを簡素化するため、Quantum X bioはプリントヘッドと基板ホルダーを自動的に検出します。
Quantum X bio のソフトウェアは、プリントジョブをリアルタイムに制御・監視し、インタラクティブ・タッチスクリーンのコントロールパネルから、またはリモートアクセスソフトウェアnanoConnectXを介したオフィスからの遠隔制御において、直感的な操作をサポートします。このリモートアクセスは、研究グループや部署のメンバーなどで1台または複数台のQuantum X shapeシステムを使用し、各々のコンピュータからにアクセスできるため、ユーザーグループ全体の作業を簡素化します。
Quantum X bio
バイオ-もっと精密な-プリンティング
バイオプリンティングサクセス
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