Nanoscribeは、サンフランシスコで開催されたPhotonics West Conference and Exhibitionで、新しい高性能3DプリンターであるQuantum X alignを発表しました。Quantum X alignは、高度な3Dアライメント機能を搭載した初の3Dプリンターで、光ファイバーやフォトニック・チップ上へのフリーフォーム微小光学素子の直接造形を可能にし、微小光学素子の設計と製作における新しいスタンダードを提示します。
Nanoscribeがファイバーとチップ上への自動アライメントプリンティングのための” Quantum X align”を発表
Quantum X alignは、チップと光ファイバー間のFSMOC(Free Space Microoptical Coupling)を介した効率的な光結合を実現するための堅牢で信頼性の高いアライメント・ソリューションを提供します。この新しい装置は、光ファイバーを用いたイメージング技術やビーム整形アプリケーション、特にフォトニック・チップのハイブリッドパッケージングのための新しい展望を切り開きます。この微細造形システムは、画期的なQuantum Xプラットフォームの機能を拡張したもので、より簡単なプロセスチェーン、組立公差の緩和、コストと手間のかかるアクティブ・アライメントの不要化、そしてデバイス寸法のさらなる縮小を実現します。NanoscribeのCEO兼共同創設者であるMartin Hermatschweilerは、”産業で実績のある Quantum X プラットフォームに新たに Quantum X alignをラインナップし、従来から需要が高まっているデータ通信、テレコミュニケーション、センシングアプリケーションの発展を促進するパワフルなアライメント技術で、2光子重合光造形の応用を拡張します”と述べています。” 私たちの目標は、光実装における効率的なカップリングという課題に取り組み、高精細3Dプリンティングを集積フォトニクスにおいて選択される技術にすることです” と付け加えています。
未来の技術を切り開く先進の光実装ソリューション
新しい高精細3Dプリンターは、光実装のかつてない可能性を引き出します。それは高いデータ処理能力を備え、よりエネルギー効率の高い技術の開発に貢献することが期待されています。フォトニック集積回路(PIC)は、今日のマイクロエレクトロニクスの限られた演算能力を遥かに超越し、かつ多大な低消費電力化を実現。人工知能や量子コンピューティングにおけるアプリケーションを促進します。しかし、このようなデバイスの製造には、マイクロ光インタコネクトを実現するための新しい技術が必要です。新しいQuantum X alignは、革新的なハードウェアとソフトウェアのソリューションによって、このような現在の課題を処理します。最先端の高精細3Dプリンティング技術である2光子重合法(2PP)をベースに、Quantum X alignはすべての空間次元で最小100nmに至るアライメント精度を実現します。
2022 PRISM Awardsファイナリスト
Quantum X alignは、2022Prism Awardsの製造・テスト部門のファイナリストに選ばれ、この画期的なプリンターの革新的なアプローチを証明しました。この国際的なコンテストの目的は、オプティクスとフォトニクス市場において最も優れた新製品を表彰することです。授賞式は、SPIE Photonics West Conference and Exhibitionの1部として、1月26日にサンフランシスコで開催されます。Quantum X alignは、Nanoscribeの画期的なQuantum X微細造形プラットフォームに、高度な3Dアライメント機能を搭載した初の3Dプリンターです。高精度イメージングモジュールを装備しており、基板のトポグラフィを3Dマッピングし、造形した構造物を全空間方向で自動アライメントできます。これは、微小光学素子の設計と製作における新しいスタンダードを提示し、3Dプリントプロセス中にファイバーチップ、フォトニックチップエッジカプラー(EC)、グレーティングカプラー(GC)、レーザーダイオードファセットに対しストラクチャを自動的にアライメントします。光実装は以下により合理化され、推進します:
- チップレベルの代わりにコンポーネントレベルでモードフィールドを調整
- 各ファイバの先端に平行光学系や集光光学系を造形することで、ファイバアレイからレンズドファイバアレイ(LFA)への容易な移行
オンファイバーとオンチッププリンティングのためのナノ精度アライメント
Quantum X alignは、3Dファイバーコアの自動検出と自動傾斜補正により、ファイバーやファイバー・アレイ上に正確に造形できます。フォトニック・チップ上への造形のためのQuantum X alignの主要機能は、定義済みのマーカーや導波路への完全自動アライメントと併せてトポグラフィーの3Dマッピングを実現する共焦点イメージングモジュールです。これによって、Quantum X alignはファイバーコア上、標準またはカスタマイズされた光チップ上の導波路やファセット上に完全アライメントしたフリーフォーム・マイクロオプティクスの3D造形を容易にします。
このように、自動アライメント3Dプリンティングは、複雑なチップレベルでのモードフィールド調整を大幅に削減し、アクティブ・アライメントを不要に、光インターフェースにおけるフリーフォーム・マイクロオプティクスの斬新で前例のない利用を可能にします。
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